こんにちは、設備の南です。
本記事では、これから建築設備士の取得を考えている方向けに独学&できる限り出費を抑える勉強方法の概要について紹介します。
建築設備士試験では、第一次試験と第二次試験の2つの試験があります。
各試験の詳細な勉強方法は、こちらの記事をご確認ください。
建築設備士試験について
建築設備士とは、建築設備の設計・工事監理に関する適切なアドバイスを行える資格者を言います。
建築設備士試験は、公益財団法人建築教育普及センター(以下、センター)が実施しています。 試験内容等は以下のとおりです。 スケジュールは例年2月上旬にセンターHPにて発表されますのでご確認ください。
- 第一次試験 実施時期:令和5年度は6/18(日) 合格発表:令和5年度は7/20(木) 試験方式:四肢択一式
- 第二次試験 実施時期:令和5年度は8/20(日) 合格発表:令和5年度は11/2(木) 試験方式:記述式
受験者数は3,000人前後で、合格率は第一次試験が約30%、第二次試験が約50%、最終合格が約18%となっており、比較的難易度の高い試験と言われています。
建築設備士試験勉強の概要
建築設備士試験の申込から合格までの流れは以下のとおりです。 第一次試験と第二次試験の詳細な勉強方法は別記事にて紹介します。
1.建築設備士試験申込 【申込期間:例年2月下旬~3月中旬 費用:36,300円+手数料】
センターHPよりインターネットにて申込みを行う。(令和3年からインターネット申込のみ)
2.第一次試験の勉強 【勉強期間:3月~6月中旬(試験日) 費用:最低8,500円ほど】
はじめに、最新版の
- 建築設備士学科問題解説集(日建学院建築設備士教材研究会)(以下、過去問集)
- 建築設備関係法令集(以下、法令集)(第一次試験に持込可)
を購入します。
建築設備士 学科問題解説集 令和7年度版 [ 日建学院建築設備士教材研究会 ] 価格:4400円 |
建築設備関係法令集 令和7年版 [ 国土交通省住宅局建築指導課 ] 価格:4400円 |
第一次試験までに、
- 過去問集を3周
- 法令集のインデックス貼りなど作り込み&素早く検索する練習
を行っていきます。
第一次試験は、過去問集と法令集を使った独学で合格可能です。
合格発表は、例年7月中旬~下旬に行われますが、第一次試験終了後に自己採点を行い合格ラインを満足しているかをすぐに確認することをおすすめします。
理由は、「第二次試験受験準備講習会(以下、二次試験講習)」の申込を速やかに行うためです。
自己採点を早く正確に行いたい場合は、資格学校の採点サービスを利用する方法があります。(勧誘の電話やメールが来ます)
3.第二次試験の勉強 【勉強期間:7月~8月下旬(試験日) 費用:最低25,000円】
第一次試験後に申し込みが開始される二次試験講習にて配布されるテキストをメインに勉強を行います。
詳しくない分野については、国交省などの標準仕様書、メーカーカタログの技術資料、関連する団体の実績報告などが参考になります。
第二次試験の課題は、例年5月中旬にセンターHPで発表されます。
二次試験講習では、発表された課題の建物が、どういう規模の建物なのかなどを予想し、講習が行われます。
この講習は、人数が限定されていますので、第一次試験の自己採点で合格ラインを越えていたら速やかに申し込みをしてください。
第二次試験は、「建築設備基本計画(必須) 11問」「建築設備基本設計製図(選択) 5問」の計16問です。
建築設備基本計画(必須)は、建築設備に関わる対策や計画などを記述式で回答します。
建築設備基本設計製図(選択)は、「空調・換気設備」「給排水衛生設備」「電気設備」の3つのうちから1つ選択し、計算問題、製図問題を解いていきます。(ただし、どの選択でも、必ず各設備の簡易な製図問題が出題されます)
勉強方法は、以下のとおりです。
- 課題の建物で想定される建築設備の洗い出し
- 想定した建築設備の計画や設計のポイントを文章で書きだし&暗記
文章は、二次試験講習のテキストを参考に自分の言葉で作成
試験時間が短く一問を素早く解く必要があるためポイントをしっかりと暗記 - 選択問題は何にするか決める
例年、給排水衛生設備を選択する方が多い - 二次試験講習のテキストを参考に計算問題と製図問題を練習
どの程度時間がかかるのか、時短の方法・手戻りを減らす方法の確認を意識し、実際に定規などを使い製図練習
二次試験講習のテキストを確認していただくとわかりますが、テキストの解答例は製図方法がバラバラです。
これまでの経験、職場の図面や先輩方からのアドバイス、国交省の設計指針やメーカーカタログの技術資料を参考に製図方法を確認することをおすすめします。
最後に
建築設備士取得に向けた独学方法の概要について紹介しました。
各試験の詳細な勉強方法は、下記の記事で紹介していますので、ぜひご確認ください。